糖尿病
糖尿病は,いくつかの遺伝素因と生活習慣(運動不足,過食,高脂肪食)などの環境要因が重なって,インスリン作用の相対的不足を生じるため高血糖が持続し,そのため特有の細小血管症(腎症,網膜症,神経症)を生じる疾患です.糖尿病患者の数は,この30年間で30倍以上に増加し,現在では700万人以上に達すると推定されています.これに伴い糖尿病合併症でQOLが著しく損なわれる患者数も急増しています.糖尿病合併症の発症および進展は血糖コントロールの不良によることが明らかであり,よりよい血糖コントロールを達成するためにも病態に則した治療を行わなければなりません.個々の糖尿病患者で遺伝素因と環境要因,インスリン分泌不全とインスリン抵抗性という2つの観点からその病態を評価し治療することが重要であります.また,患者さん自身が主治医であり自己管理が重要な治療法となります.そのため当科ではそれら自己管理のお手伝いをさせていただいております.