特色 明治国際医療大学附属病院は鍼灸師、柔道整復師、看護師の養成を目的とした明治国際医療大学のキャンパス内に位置しており、東洋医学と西洋医学の補完と融合による新しいシステムを持つ医療機関である。また学生実習のための教育機関や研究機関であるとともに、13診療科を有した地域医療をになう医療施設でもある。したがって、一般の病院で行われている治療のみならず鍼灸治療などの補完代替医療まで幅広い泌尿器科的医療を受けられるのが、当科の大きな特徴である。

症例数・治療方針 1日平均外来患者20人、1日平均入院患者5 – 10人、年間手術件数約80件。前立腺癌に対しては、50歳以上の男性は極力前立腺特異抗原(PSA)を採血して、早期癌で発見するように勤めている。前立腺癌と診断されれば病期のほか年齢、全身状態、本人の希望等を十分考慮に入れて、手術療法、放射線療法、内分泌療法より最適の治療法を選択する。膀胱癌は、表在癌であれば内視鏡的手術を、浸潤癌であれば膀胱全摘除術および新膀胱形成術もしくは回腸導管造設術を行う。腎癌は原則として根治的腎摘除術を行うが、4 cm以下の小さいものは腎部分切除術を行い、腎臓を温存する。腎尿管結石は、当院では体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)が無いため、明らかな内視鏡的手術の適応以外は他院へ紹介することが多い。前立腺肥大症は主に内視鏡的切除術を行っている。過活動膀胱、間質性膀胱炎、尿失禁、夜間頻尿、慢性前立腺炎などの不快な症状が長期にわたって持続する疾患は、鍼灸治療を応用することによってきわめて良好な治療成績を収めている。

医療設備 MDCT、MRI、尿流動態検査装置、軟性膀胱鏡、超音波診断装置ほか。