3月24日(木)看護学部では、学生有志と佐藤教授、三浦准教授の総勢10名で大阪市立西成市民館主催の釜ヶ崎入門講座に参加してきました。河崎館長さんの講義を聞き、あいりん労働福祉センター、サポーティブハウス、シェルター、自彊館、こどもの里、ふるさとの家、作業所、炊き出しなどを見学し、元野宿者や現野宿者とお話もしました。釜ヶ崎では、居場所づくり支援、健康支援、生きがい支援、介護支援など、多くの支援団体が連携しながら高齢化した元労働者のいのちと生活の安全をサポートしていました。参加した学生の感想文の一部を紹介します。
【参加した学生の感想】
実際に現場に行ってみると自分の中でのイメージとは違い、笑顔で挨拶する人や住民同士共に笑顔で話されている光景が見られ、良い意味で期待に外れた感じであった。
しかし、現実的に仕事がない生活、暮らす場所がない生活となっていて、先進国の日本の中でもこんなにも貧困の格差があるとは思わなかった。(3年生 S)
この現実を大学生のうちに学び、見識を得ることでこれからの看護観や人生に役立つのではないかと思い参加した。
今回この講座に参加させていただき、現実を知ることができた。未だにこれだけ多くの方が苦しまれているのも分かった。そして何より、その人たちを支える方たちがこんなにも居られるのだと、そこを学ぶことが出来、本当に良かった。人間を支える仕事というものを感じることが出来、本当に私の糧になったと思う。この思いを私もしっかり学び、看護に生かしていきたいと思う。(3年生 I)
講座終了後、地域の皆さんから「釜ヶ崎について知ることは大切であり、学ぶことは重要であるが実際の釜ヶ崎の人たちへの援助をおこなう際に自己満足になってしまう。それは釜ヶ崎の人たちへの援助だけではなく看護師として患者や利用者への援助も同じで対人援助職は援助者側の自己満足で援助をしているのではないか」という意見が出た。私自身、この問いに答えは出せないが、今回釜ヶ崎で学んだ医療、保健、福祉、教育について改めて正面から考え学んでいきたいと思った。(2年生 M)
現地を歩いてみてやっと釜ヶ崎の生活状況やそれを支える人々の苦労・苦悩を垣間見ることができた。この問題がなかなか解決に向わない理由として、世間の釜ヶ崎に対する偏見や差別があるからだと考えた。それが問題意識を遠ざけているといえる。しかし偏見や差別は、知らないことへの恐怖から始まると考える。まずは釜ヶ崎の現状を外へ発信する必要があると考える。このように本当に現場にいって自分の目で耳で感じることができて良かったと思う。こういう機会を作ってくれてありがとうございました。(3年生 Y)