学院創立90周年記念事業 高校生作文コンクール

学院創立90周年記念事業 高校生作文コンクール

審査結果発表

学院創立90周年記念「高校生作文コンクール」へ多数のご応募をいただき、ありがとうございました。
全国から241点の応募があり、厳正なる審査の結果、以下のとおり各賞を決定いたしました。

最優秀賞

◇「鍼灸とわたし」「柔道整復とわたし」「看護とわたし」部門
八谷 杏花 さん 兵庫県立 尼崎高等学校 「夢への一歩」

優秀賞

◇「和」部門 (応募数:57作品)
富島 彩水 さん 三重県立上野高等学校 「人と人との和」

◇「鍼灸とわたし」「柔道整復とわたし」「看護とわたし」部門 (応募数:71作品)
大森 紗良 さん 愛知県立高蔵寺高等学校  「当たり前の生活に感謝」

◇「医療による地域貢献」部門 (応募数:113作品)
横溝 由佳 さん 横浜雙葉高等学校   「新しい地域医療の形」
竹下 友菜 さん 京都府立須知高等学校 「医療による地域貢献」

佳作

◇「和」部門 (応募数:57作品)
永山 千晶 さん 三重県立上野高等学校 「境界をこえての助け合い」
吉田 奈央 さん 京都府立須知高等学校 「和」

◇「鍼灸とわたし」「柔道整復とわたし」「看護とわたし」部門 (応募数:71作品)
小田原 未依 さん 中央大学杉並高等学校  「ほっとする人」
川口 駿平 さん  京都府立西城陽高等学校 「感動体験」

◇「医療による地域貢献」部門 (応募数:113作品)
河合 朋佳 さん 横浜雙葉高等学校   「地域医療における往診の必要性」
菅 彩香 さん  横浜雙葉高等学校   「地域中核病院における総合医」
中田 海里 さん 三重県立上野高等学校 「献血と私」

高校生作文コンクール入選作品集
高校生作文コンクール入選作品集

作品審査を終えて              審査委員長 樋口敏宏

 明治東洋医学院創立90周年を記念して高校生を対象に作文コンクールを行いました。多くの作品を応募して下さった皆様に心から感謝いたします。設定されたテーマは、1つめは本学院が創設以来教育の真髄としてきた「和の精神」に因んで「和」、2つめは明治国際医療大学の鍼灸学部鍼灸学科、保健医療学部柔道整復学科、看護学部看護学科の3つの学部学科に因んで「鍼灸とわたし」、「柔道整復とわたし」、「看護とわたし」、3つめは「医療による地域貢献」でした。それぞれ57作品、71作品、113作品で合計241作品の応募がありました。10名の教職員で一次審査を行って34作品を選出し、その後5名の教職員が二次審査を行って最優秀賞1作品、優秀賞4作品、佳作7作品を選出いたしました。
 「医療による地域貢献」部門の作品は甲乙つけがたい作品が多く、優秀賞2作品、佳作3作品を選出することといたしました。高校生のみなさんの若々しい視点から、医療についての新鮮な思いが表現されている作品の数々に感動を覚えました。
 最優秀賞の「夢への一歩」には祖父の急病による緊迫した医療現場とその中で患者と家族を力強くサポートする看護師が生き生きと描かれています。そして家族としての経験を通して、看護師になる夢に向かう決意をする姿が見事に表現されています。
 優秀賞「人と人との和」は家族、地域社会、学校などの身近な社会における互助の関係が医療においても同様に重要であることを語り、治療だけが医療ではなく「ケア」あるいは「寄り添い」が重要であることを主張されています。
 優秀賞「当たり前の生活に感謝」では、自らの大けがの体験を豊かな感性をもって描写されていることにまず驚きました。普通に平凡にことも無く過ぎる日常のありがたさを知り、医療現場における非常な状況の中で人から受ける援助の温かさを経験して、看護師になる思いを強くする姿が描かれています。
 優秀賞「新しい地域医療の形」と「医療による地域貢献」はいずれも訪問診療、訪問看護、訪問リハビリテーションによる在宅療養の支援の重要性を訴える内容であり、神奈川県(横浜市)と京都府という遠く離れた地域の高校生から(佳作の1作品も含めて)同様の内容の作品が選出されたことは興味深いと同時に在宅医療問題の深刻さを感じました。
 佳作の諸作品についても高校生のみずみずしい感性で鍼灸の治療体験や内戦で傷ついた人々への医療支援、総合診療医、献血などの多彩な医療問題についての考えをまとめていただきました。
 作文コンクールに応募された高校生のみなさんのように医療に対して感受性豊かに思考することができる若い方々が、将来医療に係わる仕事についていただけたら医療の未来は明るいと感じることができました。