整形外科のご紹介
整形外科は1987年の明治鍼灸大学附属病院開院時から設置され、前任の勝見医師のもとに京都府立医大病院から多くの整形外科医師が派遣され、地域医療と‘手の外科’を看板に発展してきました。現在は、‘関節リウマチ’や、‘骨折’、膝関節痛や腰痛などの‘高齢者疾患’を中心に、地域の基幹病院として貢献しています。常勤医師3名、非常勤医師2名で、外来診療と手術、検査を行っています。

周辺地区では、日吉町、園部町、美山町、京丹波町 京北町にわたって、整形外科医師の常勤する唯一の病院です。当院から和知診療所、京丹波町(旧瑞穂)病院にも週1回診療に出ています。整形外科的な入院、手術の必要な患者さんは、周囲の病院や医院から多数ご紹介いただき、地域の連携を非常に大切にしています。
患者さんは、農業従事者が多く、基本的に加齢とオーバーユーズの疾患が中心です。同年齢の都会の高齢者と比べて、元気な人が多いのが特徴です。手術には、常識的な年齢制限は設けず、個人の活動性を重視して、適応を決めています。整形外科の手術としては、骨折・外傷一般を基本とし、人工関節置換術(膝、股関節など)、関節鏡、関節形成術、手の外科(手根管症候群、肘部管症候群、腱鞘切開など)、脊椎、良性腫瘍など多岐にわたっています。疾患により、京都府立医大病院と同門の先生方のご協力を得て、最新の治療をおこなっています。

特殊外来として、リウマチ外来を設置し(糸井担当)、薬物治療(生物学的製剤を含む)から、関節の手術、リハビリテーションまで総合的な治療を行っています。遠方からの患者さんも少しずつ増えてきています。
足の外科(大橋担当)、スポーツ整形(大川担当)も開設いたしました。

地域柄、高齢者の大腿骨頚部骨折は多く、受傷後の早期の手術、リハビリテーションによる日常生活への復帰をめざしています。リハビリテーションセンターは平成18年に新築され、体育館なみの広さ(面積525平方メートル)を備え、平澤泰介センター長(京都府立医大整形外科名誉教授)のもと、松本技士長をはじめ理学療法士、作業療法士が担当しています。リハビリテーション研修認定施設であり、南丹地域のリハビリテーション中核病院として活動しています。

慢性疼痛には痛みの軽減を目的とした鍼灸治療が効果的です。併設の鍼灸センターとの連携も深く、東洋医学(鍼灸治療)を含めた統合医療も特徴的です。
自然に恵まれた環境で、患者様のニーズに合った医療を行うとともに、大学病院という特殊性を活かした専門的治療が行えるように、今後も努力していきたいと考えております。
運動器疾患でお困りの方は、お気軽に御相談ください。

文責 糸井 恵 (整形外科教授、部長)

整形外科専門医、

日本リウマチ学会専門医、

日本リハビリテーション学会専門医