ImageJによるT2Mapの計算
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ImageJはNIHで作成され無料で公開されている医療用画像処理ソフトウエアです。様々なプラグインがでています。DIOCM形式で書き出されたファイルを開くことができます。ここでは次のプラグインを利用してT2mapを計算する方法を紹介します。
ImageJ: https://imagej.nih.gov/ij/
※M1プロセッサーのMacで次のサイト(imageJ配布)のファイル「ij153-osx-java8.zip(Bigsur用)」を利用することを勧めます。
※最近のMacではdownloadしたファイルを開く時にはcntlキーを押してクリックすることで開くメニューウインドで「開く」をクリックすることで開くことができます。この警告は悪意のあるファイルでないと確証が持てるものを開くときの方法です。他のフィアルを開くときには注意してください。
さらに、Intel CPUのmac(-10.15まで)のImageJはpluginフォルダを認識しないため、Application/ImageJ/ImageJのアプリ(下図の右端の顕微鏡アイコン)を一度別のフォルダ(downloadなど)に移動し、再度Application/ImageJ/の下に戻して、ImageJを起動するとpluginフォルダを認識します。(apple製シリコン:M1のMacでは不要でした。)
※WindowsにもMacにもインストールできますが、downloadしたzipファイルを必ず展開します。展開したファイルの中のpulginフォルダの中のAnalyzeに以下の操作でdownloadしたファイルを追加します。
具体的には、
①Windowsに対応したファイルをdownloadする、ImageJのdownloadリンクを開き、「Windows Download ImageJ bundled with 64-bit Java 8. Instructions.」というファイルをdownloadします。Java付きの(runtime)です。
②ij153-win-java8の下にImageJというフォルダがあります。そのフォルダを開いてImageJをクリックします。
③圧縮フォルダを展開しようとするので「すべて展開」を選択します。次に展開する場所を聞かれるので都合のよいところに展開してください。私はdownloadフォルダにそのまま展開しました。
④展開されてるとImageJというフォルダの中に、右図のアプリケーションが表示されます。
MRI Analysis Calculator pulginを以下のサイトからdownloadし、解凍して、ImageJのpluginフォルダに以下の2つのファイルをコピーします。
https://imagej.nih.gov/ij/plugins/mri-analysis.html
※Macの場合はアプリケーションのImageJをcont+右クリックで「パッケージを開く」を選択してフォルダを開いてください。
MRI_Analysis_Calculator.class
MRI_t2_Calculator.class
以下に操作方法を示します。
ここでは5スライスで7つのTEで計測したデータ(合計35枚)をDICOMファイル形式で書き出されたフォルダにアクセスすることを想定しています。
TEは0.013(s)から0.013刻みで0.091まであるとします。
フォルダには書き出されたファイルが以下のように並んでいるとします。
IM-0016-0001.dcm
・・・
・・・
IM-0016-0035.dcm
1) ImageJを起動します。
①メニューのFileからimport→Image Sequenceを選択します。
②sequence optionウインドで、starting image(開始画像ファイル番号)、increment(何枚ごとに開くか)wo
入力します。
※この例ではIM-0016-0005.dcmのファイルから5枚ごとに(マルチスライスを5枚に設定しているため)読んでいます。これで同一スライスの7つの異なるTEの画像が一つのファイルとして開かれます(stackファイル)。
2) T2mapの計算
①プラグインからインストールした計算プラグインを選びます。
※開いた画像の上に1/7と7枚の画像の内1枚目を表示していると記載があります。画像の下のバーを右にずらすと長いTEの画像が表示されます。
3) 画像コントラストの反転とウインドレベル調整
画像はEdit/Imrvertコマンドで反転します。さらにLevelとwindowで明るさを調整します。
4) 画像の拡大とROI及び値の計測
メニューバーの拡大コマンドで拡大します。Image/zoom/Inでも拡大できます。
メニューバーのROIコマンドで計測した領域をマウスで囲み、command+M(Macの場合)でROI内の平均値を求めることができます。
※ROIを計測した画像をスクリーンキャプチャしておくと、どのROIを計測したかがわかります。Macの場合はcommand+4でマウスを囲むと、囲んだ領域がクリップボードにコピーされ、command+vでexcelやkeynoteにペーストできます。Windowsではcontrol+shift+sで同様にキャプチャーされ、control+vでペーストされます。
3Dデータの等方ボクセル化の読み込み設定
3D画像の場合は、②のImport>Image sequenceの操作でフォルダ全体の画像を読み込みます。
startは1でincrementも1に設定します。
平面分解能÷厚みで平面分解能と厚みを調整すると等方ボクセルの画像になり変形がなくなります。この例では平面分解能を犠牲にして57%としています。
画像の明るさ・コントラスト調整
続いて読み込んだ画像のコントラストをAutoボタンで調整します。(マニュアルで調整するときは明るさとコントラストを調整します)
3Dデータの直交画像の表示
直行断面画像上の黄色い線をマウスポインターで掴んで動かすと対応する位置の断面画像が表示されます。