2013年ごろからウェアラブルディバイス分野はめざましい発展を遂げてきました。一方で、アップルウォッチなどスマートフォンとの連携で様々な情報をやり取りするため、エネルギー消費が高くなり、電池の大型化などの課題となっています。アップルウォッチは36時間(アップルウォッチ4のバッテリーは約292mAhのようです)、つまりほぼ毎日充電が必要となります。短時間での充電とバッテリー容量のアップの解決法の一つに全固体電池が着目され、2018年から出荷がはじまりました。
ここでは最近の電源の動向にをまとめます。
全固体電池の概要については2018年の東京工業大学の菅野了次教授のインタビューを参考にしてください。
また、携帯型、小型発電機み提案されています。光発電(太陽光発電以外にも、体温と外気の湿度差で発電する物や、曲げたり伸ばしたりして機械的に加えられた力を電気に変換する素子もあります。
(2919.08.05)

イギリスのイリカテクノロジーはすでに体内埋め込み用途を視野にいれた薄型固体電池(50マイクロAh)(和文記事英文)を出荷しているようです。12mmx12mmの250μAhの電池もあるようです。(2019.11.14)

村田製作所は全固体電池を発表し、2019年6月に「CEATEC AWARD 2019」経済産業大臣賞を受賞しました。サイズは5〜10mm〜5〜10mmX2~6mmで容量は2~25mAhで3.8Vです。熱に強く基板への実装が可能。(2019.11.14)

大阪大学産業科学研究所の植村隆文特任准教授(常勤)、荒木徹平助教、関谷毅教授らの研究チームは、オーストリアのJoanneum研究所のAndreas Petritz(アンドレアス ペトリッツ)博士、Esther Karner-Petritz(エースタ カーナー・ペトリッツ)博士、Philipp Schäffner(フィリップ シャフナー)博士、Barbara Stadlober(バーバラ シュタットローバー)主任の研究チームと共に、極薄シート型圧電システムを開発することに成功したようです(Nature communications:英語論文)。(2021.5.3) 発電用圧電素子と充電池、センサーからなり、薄膜で仕上げられています。