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3月13日(金)、平成26年度卒業式・学位授与式が執り行われ、146名が未来に向かって新たな一歩を踏み出しました。
きらきら輝く皆さんの笑顔は4年間で培ってきた自信に満ち溢れ、とても頼もしく感じられました。今後のみなさんのご活躍を心よりお祈りいたします。
また、南丹市副市長の松田清孝様をはじめ、多くの方々にご列席いただき、沢山の祝福のお言葉を頂戴いたしました。心より御礼申し上げます。
なお、卒業式終了後「京都ブライトンホテル」で行われた卒業記念パーティーでは、4年間を共に過ごした仲間やお世話になった教職員の先生方と大いに盛り上がり、名残を惜しみながらも大学生活の最後を締めくくりました。

本日は、学長先生をはじめ教職員の皆様、ご来賓の皆様のご臨席を賜り、このような盛大な卒業式を挙行していただき、また先程は、皆様から温かいご祝辞と激励のお言葉を賜りまして、卒業生を代表し心より御礼申し上げます。
卒業という事実を目の前にしているこの瞬間、私達一人ひとりの胸中には、自らの夢を実現するために学び過ごした、四年という歳月の中でのかけがえのない想い出が駆け巡っていることでしょう。
入学後間もなく始まった授業。基礎医学では体の構造と仕組みに感動を覚えながらも高速で進む授業に圧倒され、膨大な専門用語に悪戦苦闘しました。人間は自然の一部であるという天人合一の思想を持つ東洋医学では、その独特な概念や理論をなかなか理解することができず、戸惑いの連続でした。そんな中、初めて見学させて頂いた鍼灸治療の現場で、諸先生、先輩方の患者さんに対する真摯な態度と的確な治療を見るにつけ、膨大な医学知識の大切さを改めて実感し、自分もいつか患者さんに寄り添い、役に立てる治療家になりたいという決意が一層強くなりました。
学年が上がり学生生活にも慣れてくる一方で、多くの壁が私達を待ち構えていました。日々の勉強の傍ら毎週出されるレポートの山や国家試験の勉強。時には夜遅くまで友達と机を囲み、難問に遭遇すれば徹底的に追求し議論を交わしたものです。
最終学年の丹後実習では、学びの集大成として実際に患者さんを受け持ち、治療の全てを任されました。大学で日々練習を積んでいたにも関わらず、いざ患者さんを目の前にすると、緊張と不安のあまり、満足のいく治療ができずに悔しい思いが残りました。それでも治療を受けて下さった患者さんからは、「色々と話を聞いてもらえてよかった」、「治療のお陰で楽になった、ありがとう」と感謝の言葉を掛けていただき、安堵の念と共に今後の一層の努力を心に誓いました。
実習後のカンファレンスでは、患者さんの病態について、西洋東洋両医学の観点から切り込み、行った治療法の有効性を確認し、仲間同士で意見交換をしました。話し合いを深めることで、一つの治療法に固執するのではなく、別の考え方、治療法を知り、様々な施術の可能性へと発展させることが出来ました。
この様に、有意義な学生生活を全うすることができたのも、ご支援下さいました多くの方々のお陰であると心より感謝しております。未熟な私達にいつも適切な助言を与え、ご指導下さいました諸先生方。様々な場面で私達を支えて下さった職員の皆様。学生生活の苦楽を共にした友人達。困った時にいつも道標となって下さった先輩方。慕ってくれた後輩の皆さん。成長を見守り続けてくれた家族。そして、私達に実際の医療に必要なこととは何かをご自分の身を以て教えて下さった患者の皆様。感謝の念は尽きません。
近年、最新機器の導入や再生医療の現実化など、医療はめまぐるしく進化を遂げておりますが、その一方で、気の遠くなるような年月をかけて培われてきた東洋医学が現在まで受け継がれ、注目されているのも事実です。私は四月から、この慣れ親しんだ地を離れ、研修鍼灸師として福島県立医科大学の会津医療センターに勤務致します。実際の医療現場で鍼灸師が表立って活躍するチャンスは少ないですが、私はここで学んだ知識や経験を元に、患者さんだけでなく他の医療関係者の方々にもより身近に鍼灸治療を感じてもらえるように努力し、東西医療のつながりに貢献したいと思います。
私達は本日、この明治国際医療大学を卒業します。鍼灸師、柔道整復師、看護職と、それぞれの役割は違いますが、今後は、同じ医療の道を進む者として、託された使命を精一杯果たしていきます。
今日まで私達に学びの場と機会を与えて下さった全ての方々に、卒業生を代表致しまして改めて御礼申し上げます。そして、この明治国際医療大学の今後の輝かしい発展を願い、ここに答辞とさせて頂きます。
平成二十七年三月十三日 卒業生代表 宇仁田明奈