卒業証書授与3月14日(金)、平成25年度卒業式・学位授与式が執り行われ、182名が未来に向かって新たな一歩を踏み出しました。

きらきら輝く皆さんの笑顔は4年間で培ってきた自信に満ち溢れ、とても頼もしく感じられました。今後のみなさんのご活躍を心よりお祈りいたします。

また、南丹市副市長の松田清孝様をはじめ、多くの方々にご列席いただき、沢山の祝福のお言葉を頂戴いたしました。心より御礼申し上げます。

なお、卒業式終了後「京都ブライトンホテル」で行われた卒業記念パーティーでは、4年間を共に過ごした仲間やお世話になった教職員の先生方と大いに盛り上がり、名残を惜しみながらも大学生活の最後を締めくくりました。

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答 辞

卒業生答辞柔らかな日の光がキャンパスに降り注ぎ、ここ日吉の里にも春の訪れが感じられる頃になりました。
本日は、理事長先生をはじめ、教職員の皆様、ならびに来賓各位のご臨席を賜り、このように盛大な式典を催していただきましたこと、心より厚く御礼申し上げます。また、只今は学長先生、ご来賓の方々からの温かい激励のお言葉を賜り、卒業生一同、感謝の気持ちでいっぱいです。今、この場に立ってみますと、四年間があっという間に過ぎたように感じられます。しかし、ゆっくり想いをめぐらすと、季節の 風を感じた校舎までの坂道、講義に集中した教室、仲間と語り合ったカフェテリア・・・、一つひとつの情景が甦ってまいります。この明治国際医療大学で過ごした四年間は、決して短かったのではなく、多くの人との出会いや様々な経験に満ち溢れた、今までにない濃密な時間であったことに気づかされます。

思い起こせば、四年前、「医療職への道」という志をもって期待と不安を胸に入学式に臨みました。そして、気を抜く間もなく始まった九十分間の講義。解剖学や生理学では、今まで聞いたとこのない難しい用語に戸惑う日々が続きましたが、つたない質問にも丁寧に教えてくださる先生方のおかげで、知識が広がっていく喜びを見出すことができました。
学年が進んで行くと、より専門性が増し、内容が難しくなっていきました。しかし、膨大な範囲の中で「ここが重要」と言われたところを再確認することで、看護学が徐々に身近なものになっていきました。忘れることができないのは、三年生の後期から九カ月にわたって取り組んだ臨地実習です。
私は、心に残る経験をしました。骨折による 痛みを抱える男性患者との出会いです。この方は血管と神経に大きな損傷を受け、常に痛みに耐えておられました。しかし、よく観察すると、痛みの感じ方や程度がいつも同じではないことがわかり、評価スケールを用いて疼痛緩和を図りました。また、ベッドサイドで行える軽い機能訓練に共に取り組みながら、受傷のショックや生活への不安などの傾聴に努めました。実習最終日、普段は言葉少ない患者様が「楽になった。これから立派な看護師になって」と言って下さいました。思うような実習ができない自分が歯がゆく、押しつぶされそうになることもありましたが、この経験から、患者様の全体像を捉え、関係性を築きながら自分にできる最善の看護をすれば、必ず応えて下さるという手応えを感じることができました。実習での学びは 今後、医療職として励む原動力になると思います。
無事に実習を乗り越えた後には、国家試験という壁が待っていました。先生方には、お忙しい中、セミナーを開いて丁寧に指導していただきました。そのお陰もあって、国試に取り組む意欲を高めることができ「自分ひとりが」ではなく、「クラス全員が」合格するという気持ちで、一丸となることができました。同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨すること、共に学ぶ、互いに支え合う精神が、それぞれの心の中に根づいたように思います。

卒業を前に、ある先生からこんな言葉をいただきました。「人生は、偶然の連続であるが、時折選択を迫られる。できることは、最良の選択をし、自分を大切に、出会いを大切にすること」というものです。明治国際医療大学を選択したことは、私にとって最良の選択でした。四年間の教育課程では、西洋医学をベースとした看護学だけでなく、人間が持っている自然の力を引き出す東洋医学の考え方や、つぼ指圧法、自律訓練法などの補完代替医療法を学びました。明治国際医療大学ならではの学びであったと思います。

また、多くの方々に、育て、支えていただきました。ゼミ、実習を通して、自ら学ぶことを示唆し、優しく、時に厳しく導いて下さった先生方、的確な助言を下さった実習指導者の皆様、きめ細かな支援をして下さった職員の皆様、先輩、後輩の皆さん、多くの方々のお力添えによって、充実した学生生活を送ることができました。心から深くお礼申し上げます。また、今まで育て、大学にまで通わせてくれた両親・家族にも、感謝の意を表したいと思います。この四年間の大学生活で経験したこと、感じたことは、全てこれからの人生の貴重な財産です。

今後は、更に学問の道に進む者、医療職としての自分の目標に邁進する者様々ですが、この明治国際医療大学で学んだことを噛み締め、一人ひとりが、自分に託された使命を精一杯果たしていきたいと思います。最後になりましたが、明治国際医療大学の今後益々の輝かしいご発展と、皆様のご健康をお祈りし、卒業生を代表して、答辞とさせていただきます。

平成二十六年三月十四日 卒業生代表 米満伸也