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鍼灸学部4年生佐藤想一郎君が、平成24年2月 18日(土)〜19日(日)の2日間、日本科学未来館及び東京国際交流館プラザ平成において、文部科学省主催の大会である第1回サイエンス・インカレにて、ポスター発表を行いました。(総応募数165件中、書類審査を通過した127件が発表。)当大会は全国の自然科学分野を学ぶ学生に自主研究を発表する場を設けるものであり、多種多様の研究発表の中、「遅発性筋痛に対する鍼鎮痛—自律神経を指標とする検討—」というタイトルで鍼灸研究を発表しました。内容は、鍼刺激により鎮痛だけでなく交感神経の抑制をも同時に引き起こさせるということを示唆するものでした。交感神経の亢進が痛みの増強に関わると言われており、服薬では鎮痛剤と交感神経の抑制剤など複数の薬剤が必要であるのに対して、1本の鍼で同じ作用をもたらせる可能性があることを発表しました。聴衆の大半は鍼灸医学を知らない、もしくは治療を受けたことがあるものの何故効くのか知らない人達であり、鍼灸医学の作用機序が現時点において解明されていることに驚かれつつ、更なる発展のために研究デザインや考え方、今後の進め方など多数のご意見を頂きました。
佐藤君は「私は今回サイエンス・インカレにポスター発表に行ってきました。自分と同年代の人たちが行っているとは思えない研究の数々に触れ、自分の未熟さを知るとともに、自分の道にのめり込み探求し続ける人々の姿を見てとても感動しました。また、こういう機会があるならば積極的に参加するべきだと感じました。今回発表の機会を得られたことにとても感謝しています。」との感想を述べています。
異分野に鍼灸医学を知ってもらうきっかけになったとともに、様々な意見を頂き、来年度からの彼の本学大学院での研究に励みになる大会となりました。